これが発端↓
自転車利用と道路に関する意見募集 | 国土交通省・警察庁サイクルベースあさひのブログで紹介されていたので見てみたんだけど、「
車線を減らして自転車道を整備する例」ってのがあまりにも酷かったのでアンケートに協力ついでにうだうだ書いておいた。だって、おかしいだろ。整備後のほうが明らかに危ない。具体的に言えば、
1.自転車道が狭すぎる
2.一方通行ではない
3.ガードが邪魔
自転車道とか自転車レーンとかの社会実験は結構行われてるみたいだけど、これじゃ意味がわからん。何で狭い自転車道に柵なんか設置して、しかも対面通行可にするのか?歩行者や車との接触はなくなるかもしれないが、代わりに自転車同士の事故が多くなるに決まってるだろうと。
疋田さんのメルマガでも紹介されてて、それに対するコメントに
私も、自転車道(自転車が対面通行可の狭い自転車道)を見て唖然、信じられない!!
もし、正面衝突が発生したら、国が警察が全面的に責任をとるべきと書いておきました。
週刊 自転車ツーキニスト351のコメントより
とあった。まったくその通りだと思う。整備前はただの車道だから自転車が向こうからやってくることなんて(法律的に)ありえなかったのに。。。
自転車道の幅が十分に(1車線以上とか?)確保されるのならば柵などで車道と分離してしまうのもアリだとは思うけど、現在の日本にある道路の大半にはそんな余裕ないだろうし、ましてや対面通行が可能なくらい広い自転車道を確保するなんて全国的にはほぼ不可能なはず。
だから、車道の外側部分を自転車専用レーンにする形が現状では一番あってると俺は思うんだ。実際、バイトとして何回か社会実験に参加させてもらった金沢市東山周辺の
国道159号の色分け自転車レーンは、そんなに広くとられたレーンではないにもかかわらず(バスレーンと共用と言うのが大きいけど)とても効果があると感じた。
海外のことはわからないけど、日本の(ママチャリ含む全ての)自転車乗りのマナーは良いとは言えないと思う。実際、俺はほぼ毎日右側走行の自転車とすれ違うし、日本のどこへ行っても必ず無灯火の自転車を沢山見る。傘さしも携帯も。
俺が思うに、これらはたぶん自転車の歩道走行を事実上認めてしまったために、自転車に乗る人の意識が歩行者と同じレベルになってしまったからだと思う。妹から聞いた話だと、自転車は右側通行だと信じてる友人もいるらしいし。
でも、この状態のままエコだメタボ対策だとか言って自転車利用者が増えるようではたまったもんじゃない。歩行者並の意識しかない連中がいきなり車道を走れといわれても危なっかしいだけだし、だからと言って歩道が自転車であふれてしまうのも歩行者が危険だ。
自転車レーンで自転車を歩道から排除していく(というか本来の姿に戻す)には、下手に柵とかで分離してしまうよりも、東山の例のように比較的安全な走行環境を用意しつつ車道走行の原則だとかを守らせていく方が意識改革的な意味でも良いと思うんだけどどうだろう?
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有名なブログですが、「
サイクルロード ~自転車という道」というブログで自転車レーンとかについてよく取り上げられてるので、今回改めて読んだ幾つかにリンクしときます。
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より危険度が増す歩道の分割・
スリムにすれば多いメリット・
そろそろ有無ではなく内容を・
横から切ると隠れている無駄・
みんなで通ればユメではない----
追記(2009/04/02):
そもそもこんなアンケートのためだけにhttp://road-safety.jp/とかいうドメインとってて、この後一体どういうサイトができるのかと思ってたら、もう見れなくなってた。何故に?こんなアンケートだったら警察庁のサイト内でやれば良いんじゃないの?ロードセーフティーなんてすごく今後誰かが使いそうなURLなのに…
というのは置いといて、上に書いた「
車線を減らして自転車道を整備する例」も見れなくなってるので、とりあえずgoogleのキャッシュから拾ってきたものを貼り付けときます。別に引用目的だからいいよね。
元のURL:http://road-safety.jp/popup02.html(たぶん見れません)
googleのキャッシュ(これもそのうち消えるかも)これ、「
「自転車事故の増大」を吹聴することで得られる利権について」の、右クリック禁止のJSが組み込まれてたと言う話を見て、なんか裏がありそうだったのでキャプチャしておいた。右クリック禁止なんて普通する必要ないから、そういうことしてるサイトは大嫌い。まあ俺はOPERA使ってたので気付かなかったんだけど。
で、ところで上のリンク先の内容について、なるほど確かに「自転車事故の増大」は嘘かもしれない。でも、「自転車を(法律上)車道においやった」という表現は誤りだと思う。自転車先進国と言われるような国々では自転車は車両扱いなのであって、そういう国の法律を真似してる日本であるから、追いやるも何も日本でももともと自転車は車道を走るものだったはずだ(詳しく調べてないから断言は良くない気もするが…後から車道に追いやる法律ができたという話は聞いたことがないし)。
今までネットで見てきた感じだと、
1.もともとは車道において車と自転車は共存していた
↓
2.車が増えるに従って、道路の整備などが車を優遇する形となった
↓
3.車が車道の主役となってしまい自転車の安全が図れなくなったため、自転車通行可の歩道が設置された
↓
4.「歩道内での事故が増えた」と言われるようになった(←いまここ)
と言う流れで、
根本的な問題は車を優遇した道路整備・法整備だという話。つまり自転車を車道に追いやったのではなく、むしろ歩道に追いやったのが問題だと言われている。
んで、自転車の走行空間を作ろうという流れになった中で、「とりあえず自転車は車道から追い出して、歩道を走ることにしよう」という案が国からでて、「自転車対歩行者の事故が増えてるのにそれはないだろう」と自転車愛好家が反論したのがこの前。で、今は国が自転車レーンを実際に作って試してるところ。
そんなわけで、つまり何が言いたいかというと、国民の「安全」の名目で道路工事を行うことは今必要とされていることなのだということ。少なくとも自転車愛好家の間では。そういう意味では「自転車事故が増大して危険であるという「ストーリー」を作る必要があ」るのは(安全な走行空間が欲しい)自転車愛好家の方であるが、今までの流れを見るに、自転車愛好家と国との間では意見はむしろ対立している感じなので、上のリンク先でなされている指摘は的を得ていないのではないか?と言う話。
なんか追記が妙に長くなったなぁ…
※そういえば、「的を得る」って間違いなのかな?と思って調べたら、ここにそのことが書いてありました。大体「的を射る」とか言いにくいじゃんと思ってたので安心しました。「正しい日本語」ブームって気持ち悪いよね。元々が曖昧な言語なんだから、正しいなんて言えるわけないし。